ひーちゃんの人間観察

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私、何でも1番がいいです。 私、スイミングスクールに通ってました。 とは、言っても約1時間程度泳ぐだけですが…。 スイミングスクールの営業時間は、朝の9時から。 しかし、9時前にも関わらず、すでに5、6人が待っている。 何故か、皆んな1番プールを目指して、まだかまだかと待っていた。 そして9時になりスタッフがドアを開けた。 皆んな、一斉にロッカーへと向かった。 スイミングスクールには、ジムも有るからロッカーで着替えたら、プールとジムの2手に別れる。 私は、水着に着替えて一目散に2階のプールに向かった。 ライバルは、現時点で4人いた。 そして、私は2位の位置で階段を駆け抜けた。 現在1位は、50歳前後のおじさん。 当時、私は40歳。 しかし、なかなか差は縮まらない… あれっ… 先頭のおじさん、何か変だ。 しかし、私も必死だったので、考える余裕が無かった。 そして、ラストの1着が掛かる難所のシャワー。 私は、おじさんの異変に気付いた。 おじさんも、シャワーを浴びてた足元の異変に気付いた。 靴下を履いている。 すでに靴下は、びしょびしょ状態。 おそらく、靴下が濡れて気付いたと思う。 おじさん、周りを気にしながら靴下を脱ぎ、なんと、着ている水着の中に靴下を隠した。 しかし、私は、その瞬間を見逃さなかった。 おじさんは、そそくさと慌てる感じもなく、一階のロッカーに戻って行った。 そして、私は1着でプールの中に入った。 めでたし、めでたし!
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