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話が落ち着くと、よっくんは再度スマホを確認した。
(会えるなら
いつもの駅で
またメールして)
よっくんは画面を隠すように返信する。
(オッケー
学校終わったらメール入れとく)
その様子に何か察したのか、松山は真顔のまま冗談ぽく言ってきた。
「あれー、もしかして彼女できた?」
「え、何で?」
よっくんはまた鼻をすすり鼻を触る。
「そんな顔してたからさ。
そりゃあ俺なんかと違ってよっくんに彼女がいたって不思議でもないし、いない方が不思議なくらいだし。
あーあ、羨ましい・・。よっくんに彼女がいたなんて・・。嘘つかれてたなんて・・」
「いや、本当に彼女じゃないから。ただの友達。それも男友達だし」
笑顔で返すよっくんだが、松山の早口は止まらない。
「俺達の関係は大学からだから適当にしとけばいいやってことだろ?そりゃあ仕方ないよな。
でも俺はよっくんのこと友達と思ってるから」
「ほんとに彼女とかじゃないから。
高校の部活繋がりの後輩。そいつが彼女と上手くいってないって話をしてて、それを笑ってただけだから」
「ほら、よっくん嘘ついてた。音楽にのってたなんて嘘だったんだね。はい、嘘つきは泥棒の始まり始まりー」
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