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風呂を上がったマサとカズはリビングに寄る。姉と母親がソファーに座っていたため、カーペットの上に座り込んだ。
「明日の部活は?」
「ん、明日は昼から。えっと、1時から。先生が午前中は寒いから嫌だって言ってたから」
「先生も面白いこと言うね。まだ山口先生が顧問してるの?」
「姉ちゃん、山口先生は中学校だろ?
俺はもう高校生だぜ?」
カズはテーブルのお菓子をつまみながら言った。マサは何も言わずテレビに目を向けたままお菓子をつまんでいた。
「山口先生は中学かぁ。
もうわからなくなるね。
でも昼からならいいわね。私なんか5時に家出ないといけないのよ」
「起こすのはあたしだけどね」
母親は間髪入れずに言葉を挟む。
「保険よ保険っ。何もなかったら私も自分で起きるから」
「マサは明日も暇なんだろ?いいよな、小学生は」
「暇ってわけじゃないんだけど・・」
「じゃあ何するんだよ?どうせ宿題とか言うんだろ?」
「カズっ、小学生は小学生で忙しいのよっ。あんたも当時はブツブツ文句言いながら「俺も暇じゃないんだから」って言ってたでしょ?
年相応にみんな忙しいの。その忙しさを乗り越えて大人になるんだからね」
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