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「半神は神じゃねぇ。神界では神として扱われていても、純血の神とは根本的に違う。かといって人でもねぇ。人間のように一瞬の人生を全力で生きて、生き終えたらすべてを忘れて次に進めるような生き方は出来ねぇ」
人ではないから人と違って神に救われることは決してない。
神ではないから神と違って超越した感情思考も持ってはいない。
人間の母親からもらった肉体など数千年前に朽ち果て、神界で神となってなお、その身体には半分人間の血が流れたまま。
人の心を持ったまま神として永遠に終わらない時を彷徨い歩く人ならざる神ならざる身。
それが。
「…それが俺たち半神の正体だ」
そう言った男の横顔があまりにも淋しげで。
ヘラクレスだけではなかった。
アポロンやアルテミスを憎み切れないアスクレピオスも、故人への想いをいつまで経っても捨てきれないアウトリュコスも、彼らの側にいながら何も出来ない自分に苛立っているピラムも。みんな、本当は。
「なぁ、クレス。俺さ…」
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