えくれあ 様作 【コラボ作品】 ヴァンパイア凪咲

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えくれあ 様作 【コラボ作品】 ヴァンパイア凪咲

コラボ作品【St.Evilnight Saga ~血華繚乱~より】 誕生日プレゼントにと、ヴァンパイア凪咲のイラストを、えくれあ様が描いて下さいました!!81f5c3e9-6914-4cd4-923b-9cac0123ee27https://estar.jp/pictures/25613926 えくれあ様 https://estar.jp/users/195167654 【St.Evilnight Saga ~ 幻の女子会 ~】 (出演:ヴァンパイア凪咲(V凪咲)・ヒューマン(筆者)凪咲(H凪咲))  はあぁと意味深な溜息(ためいき)をつくヴァンパイア凪咲を見たヒューマン凪咲は、パソコンに向かってカタカタやりながらその美貌(びぼう)に目を向ける。  何というか、ちょっと(くや)しい。  何が(くや)しいって、あの美貌(びぼう)といいスタイルといい、書いてる本人とは雲泥(うんでい)の差だからだ。ちょっと溜息(ためいき)をついただけでも絵になってしまうのだから、考えものである。  しかし、そんなことは(おくび)にも出さない。  彼女に負けたら最後、ブンブンと振り回されて予定通りに着地出来なくなる危険性があるからだ。今回は本当に負けるわけにはいかない。打ち合わせ(プロット)通りに進めるために!! H凪咲「そんなに溜息(ためいき)ついて。神父様のことでも考えてるの?」  しれっと爆弾(ばくだん)投下(とうか)すると、(あん)(じょう)俊敏(しゅんびん)に反応した。さすが猫を(なん)なく捕まえてエサにする子である。 V凪咲「下僕(げぼく)のことですって? そんなわけないじゃない。ご飯のことよ」  そう食って()かってくる彼女はちゃんとエプロンを新調しているのだから、一応神父様の為に手料理を作るつもりはあるようだ。それが(たと)え、有毒魚だったとしても。 H凪咲「あらそう? そんな()れなくても、みんな貴女(あなた)の心内なんて知ってるのよ? 素直になったら?」 V凪咲「うるさいわね。あれは下僕(げぼく)よ。私のしもべ。それ以外の何だって言うのよ」 H凪咲「はいはい。素直じゃないんだから♡」  微笑(ほほえ)ましいわねぇと笑ってカタカタとキーボードに文字を打ち込むヒューマン凪咲に、ヴァンパイア凪咲はルビーのように赤く(するど)眼差(まなざ)しを向けてくる。  正直、いつ()みつかれるのかとちょっと冷や(あせ)()(つた)うが、そこは気にしていたら物語など書けない。 V凪咲「何ニヤニヤしてるのよ。まさか続編、私に何かさせようとしてるんじゃないでしょうね?」 H凪咲「何かはしてもらわなきゃ困るでしょ。公開はクリスマスなのよ? ロマンチックな聖夜」 V凪咲「何かって、何を(たくら)んでるのよ。自分は書くだけで済むからいいかもしれないけれど……」 H凪咲「あらやだ。ちゃんと貴女(あなた)の幸せを考えてあげてるわよ?」 V凪咲「私の幸せって何よ!! まさか……」  さっと(ほほ)(しゅ)(にじ)ませたヴァンパイア凪咲を見て、「(わな)にかかったわね」と、ヒューマン凪咲は心の中でニヤリとほくそ笑む。 H凪咲「そうねぇ、選ばせてあげる。(にが)い思いをしたいか、痛い思いをしたいか、()ずかしい思いをしたいか、さぁどれだ!! 今ならもれなくオマケ付きよ」 V凪咲「どれもロクな選択肢(せんたくし)じゃないわよ」  眉根(まゆね)を寄せたヴァンパイア凪咲の脳裏(のうり)に、ピンと(ひらめ)くものがあった。  この選択肢(せんたくし)、ロマンチックな聖夜だというなら、どう考えても入らなくちゃならないものがあるはずなのに、何故(なぜ)か一つも(ふく)まれていない。  ヒューマン凪咲には苦手分野が色々ある。そのことに気が付いたヴァンパイア凪咲は、ふっと心の中で笑った。 V凪咲「さっき、自分でロマンチックな聖夜だって言ったわね? それなのに、何で選択肢(せんたくし)の中にそれらしいものがないのかしら?」 H凪咲「えっと……」 V凪咲「私の幸せを考えてくれるなら、ないのはおかしいと思わない?」  チッ。気が付いちゃったか、私の苦手分野。と頭を回転させてこの窮地(きゅうち)をどう切り抜けるか考える。ここで負けたら駄目(だめ)だ。ヴァンパイア凪咲に振り回されることだけは()けなくてはならない。  そうだ。書くのは苦手でも、別に言う分にはタダだ。  私は(まぶた)()せてシュンッと(せつ)なげな表情を作ると、意味深に息を()いて見せた。 H凪咲「そうね。苦手だと思って、いつまでも逃げてたら貴女(あなた)が幸せになれないわね。でも感心しちゃったわ。貴女(あなた)、覚悟は出来ているのね?」 V凪咲「覚悟?」 H凪咲「そうよ、覚悟。私としては、貴女(あなた)が落ち着いちゃうのはちょっと(さみ)しいけれど、それも成長だと思えば背を押すしかないわね」 V凪咲「背を押すですって? 待ちなさい。一体何を……」 H凪咲「何って、決まってるでしょ? 貴女が素直に神父様にその気持ちを告白できれば先に進めるのに、何で本編の最後殺しちゃってから心の中で(つぶや)くかなぁ。事切(ことき)れる前に耳元でちゃんと(ささや)きなさいよ。人間、()される直前まで耳は聞こえてるんだから!!」 V凪咲「だから言わなかったのよ。ヴァンパイアとして(よみがえ)る相手に、何でそんなことが言えると思うの」 H凪咲「お(かげ)で神父様は何で貴女が自分を選んだのか知らないし、逆に神父様が貴女のことをどう思っているのか、私は知らないのよ!! 何だってこんなブラックボックス抱えて苦手路線突き進まなきゃならないのよ!! お馬鹿(ばか)!!」 V凪咲「原作者に聞いたらいいじゃないの」 H凪咲「私、そんな勇気ない」 V凪咲「……編集作業中、(はじ)を捨てたかのような質問をしたくせに、今更(いまさら)それを言うの?」 H凪咲「かくなる上は、貴女を神父様の腕の中に放り込んで様子を見るしかないわね」 V凪咲「な、何でそんな体当(たいあ)たりみたいな横暴(おうぼう)手段(しゅだん)に出るのよ」 H凪咲「それで何の反応もなかった場合、貴女は(あきら)めるか口説(くど)き落としに行かなきゃならないのよ?」 V凪咲「は? 私に口説(くど)けと言うの?」 H凪咲「無理なら……色仕掛(いろじか)けでもしてみる?」 V凪咲「色仕掛(いろじか)……ちょっと、何を考えて」 H凪咲「えぇっと、あの当時の寝衣(しんい)は……?」 V凪咲「待ちなさいポンコツ。私に公衆(こうしゅう)面前(めんぜん)で何をさせるつもりっっ!!」 H凪咲「私の苦手分野だけど、ここは涙を()んでお勉強するわね。ロマンチックな聖夜らしく、貴女が幸せになれる道を歩めるようにレールを()いてあげる。あ、これなんかどう? きっと神父様もイチコロだと思うわ」  インターネットで調べた画像を見せると、(こぶし)(にぎ)りしめてプルプルとヴァンパイア凪咲が(ふる)える。 V凪咲「……私を一体何だと……!!! 腹立(はらた)つから血を提供(ていきょう)なさい。私の下僕(げぼく)にしてやるっっ!!」 H凪咲「やぁよ、痛いもの。神父様に提供(ていきょう)してもらいなさいよ。ついでにイチャつけていいんじゃないの?」 V凪咲「イチャ……やっぱり()みつくんじゃなくて、(つめ)で刺し抜いてやるわ」 H凪咲「ほらほら、もしかしたら両想(りょうおも)いかもしれないわよ? さっさと素直になった方が、楽しい時間が増えると思うんだけど?」 V凪咲「その他人事(ひとごと)みたいなお気楽(きらく)さが腹立つわね。あのロクデナシがこの乙女心を理解してるとは思えないことくらい、ポンコツ、分かっているでしょう?」 H凪咲「……それは、否定できないわ」 V凪咲「ほら見なさい。私の苦労が分かるなら、ちょっとは協力しなさいよ」 H凪咲「了解(ラジャ)」  そしてヒューマン凪咲はヴァンパイア凪咲の恋が(みの)るように、協力させられる羽目(はめ)になったのでした。 高杜観覧感想文:  素敵なお祝いをありがとう♡  可愛いヴァンパイア凪咲。今度は何を(たくら)んでいるのかしら?  乙女な顔をしているから、もしかして愛しい神父様のことかな?  なんて考えながら書き出してみたところ……どうやら恋模様(もよう)に悩んでいるご様子。  神父様、恋愛方面は音痴(おんち)な気がするから、苦労してたのね。  ということで、協力させられる羽目(はめ)になった女子会でした。  ご要望頂いたV凪咲とH凪咲のコンビ、いかがでしたでしょうか?  続編のヒントが少しばかり入っておりますが、まだまだお口チャックなのであまり語れず申し訳ないっっ!!  楽しみにしてて下さい♡  えくれあさん、可愛い乙女なヴァンパイア凪咲を、ありがとうございました!! ❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀ コラボ作品【St.Evilnight Saga ~血華繚乱~】 ※本編は、ポラードさんのところで公開しております。 作品リスト「コラボ作品関連紹介」https://estar.jp/collections/2248187からお飛びください。豪華スター特典もございます。 ❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀
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