花吹 様作 【コラボ作品】 ヴァンパイア凪咲と素敵な仲間達

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花吹 様作 【コラボ作品】 ヴァンパイア凪咲と素敵な仲間達

コラボ作品【St.Evilnight Saga ~血華繚乱~より】 素敵な仲間達【絵師と作家の交流会グループより】 ※上記グループで出会った方々を動物に見立てたもの。 誕生日プレゼントにと、ヴァンパイア凪咲と素敵な仲間達のイラストを、花吹(かすい)様が描いて下さいました!!2cc006e4-e188-4209-b702-e20dc3558fe3https://estar.jp/pictures/25614229 花吹(かすい)様 https://estar.jp/users/116743755 シーントーク:(出演:ヴァンパイア凪咲(V凪咲)・ポラード神父(神父)・花吹セイウチ・高杜ハリネズミ) V凪咲「甘いケーキが食べたいわね」  そう言って社長宅のキッチンへ顔を出すと、テーブルの上にホットケーキミックスやバター、梅ジャムなどの材料が散らかっていた。  冷蔵庫の中身が出されている不思議な現象に、ヴァンパイア凪咲は首を傾げる。  ―― 壊れたのかしら?  そう思って冷蔵庫を開けると、中にはびたみん猫だるまが保管されていた。  雪で作られているので、日が当たれば溶けてしまう。  それを危惧した誰かが、ここへ避難させたらしい。 V凪咲「あなたも私と同じなのね」  ヴァンパイアは日に当たると灰になってしまう。特に朝日は強敵だ。  冷蔵庫の中に避難させられたびたみん猫だるまが、他人事とは思えなかった。  だからと言ってこのびたみん猫だるま、社長に見つかったら冷蔵庫から出されて水にされてしまう運命だろう。その前に、何か思い出の一つでも作ってあげられるといいのだけれどと思いながら眺めていると、テーブルの上に散らかされた材料が視界の片隅に入った。  ホットケーキミックスは、文字通りホットケーキを作る材料だ。  丁度甘いケーキが食べたいと思っていたところだし、置いてある材料はどれもケーキを作るのに必要なものばかり。 V凪咲「作り方が書いてあるし、何とか出来るかしら」  そう呟くと、物陰に隠れていた花吹セイウチと高杜ハリネズミが「作るの?」と顔を出して訊いた。  どうやら、びたみん猫だるまを溶かされないように見張っていたらしい。 V凪咲「ここに材料出しっぱなしにしておいたら、食材が悪くなっちゃうわ」  ツンとして言うと、花吹セイウチと高杜ハリネズミの目が輝く。  どうやら、ケーキが食べたいらしい。  ―― 仕方ないわね。  湯煎にかけたボウルに卵を割って落とし、ほぐしながらグラニュー糖を入れて泡立てる。  二匹揃って味見をしながら、もっと甘い方がいいんじゃないかとワイワイと楽しそうにはしゃいで回った。  ボウルの中身が全体に白っぽくなってきたので、ホットケーキミックスの粉を入れてヘラで混ぜていく。 V凪咲「型取って頂戴」  ここまでは説明書き通りに上手くできたと思う。  花吹セイウチが持ってきた型に入れて180度に予熱したオーブンに入れると、170度に設定し直して25分程焼く。 V凪咲「待ってる間に、生クリームを作らなくちゃいけないわね」  氷水に付けたボウルに生クリームとグラニュー糖を入れて泡立てる。  角が立つまで泡立てると、絞り袋に入れて準備をした。 V凪咲「このままだと、温まっちゃうわね」  冷蔵庫に入れて保管しようかしらと思ったら、花吹セイウチが冷蔵庫を示した。  ―― そう言えば、雪だるまが入ってたわね。  溶けないようにと冷蔵庫に入れてあったびたみん猫だるまを取り出して、ドライアイスと氷で冷やしながら絞り袋を持たせる。  漂ってくる冷気で部屋の中を冷やそうという作戦だ。  チンッと焼ける音がしたのでオーブンから生地を取り出し、型から外すと美味しそうな匂いが室内に充満した。  焼き上がったスポンジに横からナイフを入れて2つに分けると、ボウルに入ったままの生クリームを均等に塗っていく。 V凪咲「……ねぇ、そういえばイチゴがないわよ」  デコレーション用の果物がない。  あるのは瓶に入った梅ジャムだけだ。  高杜ハリネズミが、梅ジャムを短い前足で示した。 V凪咲「まぁ、色はイチゴと同じだから、騙されてくれるかもしれないけど……」  見た目詐欺が得意な高杜ハリネズミだ。示した案も言わずもがなな案だった。しかし、今は買いにいけない。外はまだ日が出ているからだ。  ヴァンパイア凪咲は仕方なく、梅ジャムの蓋を開けた。 V凪咲「まぁ甘味と塩味で、もしかしたら相性はいいかもしれないわね」  そうしてイチゴに見立てた梅を塗りたくり、避けておいたスポンジを上にのせて更に生クリームを塗ってやると、絞り袋を絞ってデコレーションを施す。 V凪咲「出来たわ」  完成したケーキを見て、見た目は美味しそうな出来栄えに満足する。  びたみん猫だるまは、室内の熱で微妙に溶け始めてしまった為、慌てて冷蔵庫へと戻した。  ケーキを均等に切り分けていると、渋々仕事をしてきたポラード神父が顔を出す。  高杜ハリネズミの目がキラリンと光って、ヴァンパイア凪咲の腕の中で、疲れている時は甘いものが良いハズ!! と短い前足をパタパタさせて主張し、花吹セイウチはそれを見て笑いをこらえた。 V凪咲「下僕、食べる?」  切り分けたケーキを小皿に乗せると、フォークを添えて手渡す。  見た目だけはイチゴのショートケーキだ。イチゴのフリをした梅ジャムが、生クリームの間から顔を出してケーキに(いろどり)()えている。  頂きますと何の疑いもなく一口サイズに切ったケーキを口にして、ポラード神父は美味しそうにそれを召し上がる。 V凪咲「どう?」  有毒魚を食べても大丈夫なポラード神父だ。もしかしたら梅ジャムケーキくらいどうってことないのかもしれないけれどと思って見ていると、彼は特に不味そうな顔をするでもなく平らげていく。  花吹セイウチも高杜ハリネズミも、美味しいのだろうか?とその様子をじっと見守っていた。 神父「高杜さん、一口どうですか?」  そう言ってフォークに刺した一口を、ヴァンパイア凪咲に向けた。  ―― 特に不味くはないってことよね?  平然と食べていたポラード神父の様子を見て安心したヴァンパイア凪咲は、疑いもせずにその一口にパクつく。 V凪咲「!!!!!」 神父「やっぱり。何を入れたのか知りませんが、私もそう毎回引っかかりはしませんよ」  よくよく見れば、ケーキに隠れる位置に、器用に避けた梅ジャムが積まれていた。ポラード神父はまともな部分だけを口にしていたのだ。 V凪咲「騙したの」 神父「騙そうとしたのはそちらでしょう」  そうしてこの梅ジャムケーキは、これ以上食べる者もなく、びたみん猫だるまと共に冷蔵庫へ保管されることになりましたとさ。 めでたしめでたし。 🍓 🍰 🍓 🍰 🍓 🍰 🍓 🍰 材料(18cm丸デコ型1台分) 【生地】 ・ホットケーキミックス……80g ・卵……Lサイズ3個 ※Mサイズの場合は4個使用し、ホットケーキミックスを90gに増やしてください。 ・グラニュー糖……60g 【生クリーム】 ・生クリーム……200ml ・グラニュー糖……20g 【デコレーション】 ・梅ジャム← 参考サイト: macaroni https://macaro-ni.jp/75747 kurashiru https://www.kurashiru.com/recipes/3d184179-e045-4b82-adec-5ef2d7902ac8 🍓 🍰 🍓 🍰 🍓 🍰 🍓 🍰 高杜観覧感想文:  誕生日にと頂いた、素敵イラストです。  花吹さんへ贈ったポンコツイラストの後日談のような情景。  可愛い~っっ♡  びたみん猫だるまが絞り袋持ってたりするし、一瞬ヴァンパイアの仲間だったかなと思ってしまうセイウチと、つぶらな瞳のハリネズミがっっ!!(ケラケラッ)そしてヴァンパイア凪咲がまた可愛いのです。毒が抜けたかのよう!!  それにしてもヴァンパイア凪咲、いつも有毒魚ばかり焼いてるけど、ケーキ焼けたのね(笑)  あの材料で作るケーキって、やっぱり梅ケーキ???はちみつ梅なら甘いかも?でもなかなか斬新。神父様の受難は続く……。  と思ったらさすが神父様、学習して逃れました。元々ヴァンパイア凪咲を罠に嵌めた神父様ですしね。いつまでもやられてません。  花吹さん、可愛いヴァンパイア凪咲と素敵な仲間達を、ありがとうございました!! 妄想劇場より https://estar.jp/novels/25582888/viewer?page=11 ❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀ コラボ作品【St.Evilnight Saga ~血華繚乱~】 ※本編は、ポラードさんのところで公開しております。 作品リスト「コラボ作品関連紹介」https://estar.jp/collections/2248187からお飛びください。豪華スター特典もございます。 ❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀❀ 🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈 【絵師と作家の交流会グループ】https://estar.jp/user_groups/8333 ※上記グループで出会った方々を動物に見立てたもの。 🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈🐈
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