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花吹 様作 【コラボ作品】 ヴァンパイア凪咲
コラボ作品【St.Evilnight Saga ～血華繚乱～より】
誕生日プレゼントにと、ヴァンパイア凪咲のイラストを、花吹様が描いて下さいました!!
https://estar.jp/pictures/25621868
花吹様 https://estar.jp/users/116743755
【St.Evilnight Saga ～ 戦いの前夜 ～】
明日の夜、教会でポラード神父と会う約束をした。
猫の血を飲んでいるのが、蛇のような動物ですって？
馬鹿じゃないのと思っていたけれど、ほんと、どうしようもないポンコツだわ。
暇つぶしには、いいけれど。
私は棺のベッドに腰かけて、ボトルから血のワインをグラスに注いだ。
やっぱり、あんまり美味しくないわねぇ。
それでも明日、教会で何が起こるか分からないから、力を蓄える為に血液を口にする。
上手くすれば、ご馳走が食べられる。
聖職者の血は極上の味なのよね。
ふふっと笑うと、私はポラード神父を思い浮かべている自分に気が付く。
べ、別に、あの男が好きだから狙ってるんじゃないわ。聖職者の血は美味しいから狙うのよ。
誰に問われた訳でもないのに、心の中で否定した。
でもあのロクデナシ、夜にしてって言ったら随分あっさりとOKしたわよね。もしかして、本当は私の正体を知っていて……？
まさかね。だって、蛇のような動物だって言っていたし。
クッとワイングラスを傾けると、芳醇な香りがした。
明日ご馳走にありつけるとして、ポラード神父をどう仕留めようかしら？
私は枕の傍に置いてある猫のお人形を取り上げて、う～んと悩む。
爪で心臓をひと突きしてから、瀕死の状態で？
意識がはっきりしてる状態で噛みつくなら、後ろから？
それとも、ハニートラップでも仕掛けてみる？
となると、正面から抱きしめて……？
何考えてるの、最後のはナシよ。
ハニートラップなんて、あのロクデナシ神父、もしかしたら気が付かないかもしれないし。それで失敗なんてことになったら、私、恥ずかしくて生きていけないわ。
駄目よダメ。それだけは！
猫のお人形を枕元にポイすると、ワイングラスに血を注ぐ。
あのロクデナシは私のエサ。ちょっと顔は良いかもしれないけど、中身がロクデナシのポンコツだもの。絶対使い物にならないわ。
でも目の保養は出来そうだから、傍に置こうかしら……下僕として。
キィキィと、可愛い子達が鳴いた。
「なぁに？ 明日、上手くいきそうならあのロクデナシ神父をエサにするわ。下僕にするのかって？ そうねぇ。この間の教団との戦いで下僕、失っちゃったし。早めに新しいのが欲しいじゃない？」
そう、下僕なんてそんなもの。
とっかえひっかえ出来る、ちょっとしたオモチャ。
たまに入れ込んじゃって忘れられない下僕もいたけれど、みんな、教団にやられてしまった。
不死身のヴァンパイア。悠久の時を生きようと思ったら、やっぱり傍に誰かいてくれないと寂しい。
そのぽっかり空いた穴を埋める役目が下僕だ。そしてついでに雑用もこなしてもらう。
再び蝙蝠達が、キィキィと鳴いた。
「あの神父を下僕にするのは働かなさそうだからやめて欲しいって？ 珍しいわね、お前達がそんな風に口を出すなんて」
何かあるのかしら？
蝙蝠達が、「自分達だけを可愛がって」と私の周りを飛びながら、甘えるように戯れてくる。
ヤキモチかしら？
「お前達は、ずっと私の可愛い子よ」
そう言って軽く撫でてやると、蝙蝠達は嬉しそうに飛び回った。
「とりあえず、雑用をさせる下僕が欲しいわ。だからあの神父を狙うのよ」
そう、ただそれだけの理由。
ついでに言うなら、極上の血を飲みたいという単なるグルメ。
決して恋愛感情を抱いたとか、そんな理由じゃない。
とっかえひっかえできる下僕の一人にしてあげるに過ぎないのよ。
だから、待ってなさい。貴方は必ず、私の下僕にして見せる!!
そうして私はワイングラスを置くと、棺に入って休むのだった。
高杜観覧感想文：
色気が消えた～と事前にお話し頂いていて、頂いたイラスト見てみたら色気、消えてない。
しかも美人なんですよ……神父様、羨ましい……。
そして、アレ、ソレ、ドレ？の背景は、
アレ⇒十字架
ソレ⇒棺桶
ドレ⇒お墓
だったそうで、私が予想した棺桶がヒット!!（やったね!!）
そして猫のぬいぐるみが女の子っぽさをアップしております。
どんなSSにしようかじっと見て考えていたら、瞳がちょっと挑戦的な気がして、これは明日、きっと何か大きな戦いがあるに違いない。と勝手に推測し、本編の正体を暴かれる前夜という書かれていないシチュエーションを勝手に作って書き下ろしました。
本編ではいつから恋情が……？ という部分は曖昧なのです。宝物庫はそんなフィクションをも収蔵する無尽蔵。
しかし、ヴァンパイア凪咲は一体いつから神父様を愛していたんでしょうねぇ……。
花吹さん、就寝前のひと時、ちょっと挑戦的な瞳をしたヴァンパイア凪咲を、ありがとうございました！！
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コラボ作品【St.Evilnight Saga ～血華繚乱～】
※本編は、ポラードさんのところで公開しております。
作品リスト「コラボ作品関連紹介」https://estar.jp/collections/2248187からお飛びください。豪華スター特典もございます。
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https://estar.jp/pictures/25621868
花吹様 https://estar.jp/users/116743755
【St.Evilnight Saga ～ 戦いの前夜 ～】
明日の夜、教会でポラード神父と会う約束をした。
猫の血を飲んでいるのが、蛇のような動物ですって？
馬鹿じゃないのと思っていたけれど、ほんと、どうしようもないポンコツだわ。
暇つぶしには、いいけれど。
私は棺のベッドに腰かけて、ボトルから血のワインをグラスに注いだ。
やっぱり、あんまり美味しくないわねぇ。
それでも明日、教会で何が起こるか分からないから、力を蓄える為に血液を口にする。
上手くすれば、ご馳走が食べられる。
聖職者の血は極上の味なのよね。
ふふっと笑うと、私はポラード神父を思い浮かべている自分に気が付く。
べ、別に、あの男が好きだから狙ってるんじゃないわ。聖職者の血は美味しいから狙うのよ。
誰に問われた訳でもないのに、心の中で否定した。
でもあのロクデナシ、夜にしてって言ったら随分あっさりとOKしたわよね。もしかして、本当は私の正体を知っていて……？
まさかね。だって、蛇のような動物だって言っていたし。
クッとワイングラスを傾けると、芳醇な香りがした。
明日ご馳走にありつけるとして、ポラード神父をどう仕留めようかしら？
私は枕の傍に置いてある猫のお人形を取り上げて、う～んと悩む。
爪で心臓をひと突きしてから、瀕死の状態で？
意識がはっきりしてる状態で噛みつくなら、後ろから？
それとも、ハニートラップでも仕掛けてみる？
となると、正面から抱きしめて……？
何考えてるの、最後のはナシよ。
ハニートラップなんて、あのロクデナシ神父、もしかしたら気が付かないかもしれないし。それで失敗なんてことになったら、私、恥ずかしくて生きていけないわ。
駄目よダメ。それだけは！
猫のお人形を枕元にポイすると、ワイングラスに血を注ぐ。
あのロクデナシは私のエサ。ちょっと顔は良いかもしれないけど、中身がロクデナシのポンコツだもの。絶対使い物にならないわ。
でも目の保養は出来そうだから、傍に置こうかしら……下僕として。
キィキィと、可愛い子達が鳴いた。
「なぁに？ 明日、上手くいきそうならあのロクデナシ神父をエサにするわ。下僕にするのかって？ そうねぇ。この間の教団との戦いで下僕、失っちゃったし。早めに新しいのが欲しいじゃない？」
そう、下僕なんてそんなもの。
とっかえひっかえ出来る、ちょっとしたオモチャ。
たまに入れ込んじゃって忘れられない下僕もいたけれど、みんな、教団にやられてしまった。
不死身のヴァンパイア。悠久の時を生きようと思ったら、やっぱり傍に誰かいてくれないと寂しい。
そのぽっかり空いた穴を埋める役目が下僕だ。そしてついでに雑用もこなしてもらう。
再び蝙蝠達が、キィキィと鳴いた。
「あの神父を下僕にするのは働かなさそうだからやめて欲しいって？ 珍しいわね、お前達がそんな風に口を出すなんて」
何かあるのかしら？
蝙蝠達が、「自分達だけを可愛がって」と私の周りを飛びながら、甘えるように戯れてくる。
ヤキモチかしら？
「お前達は、ずっと私の可愛い子よ」
そう言って軽く撫でてやると、蝙蝠達は嬉しそうに飛び回った。
「とりあえず、雑用をさせる下僕が欲しいわ。だからあの神父を狙うのよ」
そう、ただそれだけの理由。
ついでに言うなら、極上の血を飲みたいという単なるグルメ。
決して恋愛感情を抱いたとか、そんな理由じゃない。
とっかえひっかえできる下僕の一人にしてあげるに過ぎないのよ。
だから、待ってなさい。貴方は必ず、私の下僕にして見せる!!
そうして私はワイングラスを置くと、棺に入って休むのだった。
高杜観覧感想文：
色気が消えた～と事前にお話し頂いていて、頂いたイラスト見てみたら色気、消えてない。
しかも美人なんですよ……神父様、羨ましい……。
そして、アレ、ソレ、ドレ？の背景は、
アレ⇒十字架
ソレ⇒棺桶
ドレ⇒お墓
だったそうで、私が予想した棺桶がヒット!!（やったね!!）
そして猫のぬいぐるみが女の子っぽさをアップしております。
どんなSSにしようかじっと見て考えていたら、瞳がちょっと挑戦的な気がして、これは明日、きっと何か大きな戦いがあるに違いない。と勝手に推測し、本編の正体を暴かれる前夜という書かれていないシチュエーションを勝手に作って書き下ろしました。
本編ではいつから恋情が……？ という部分は曖昧なのです。宝物庫はそんなフィクションをも収蔵する無尽蔵。
しかし、ヴァンパイア凪咲は一体いつから神父様を愛していたんでしょうねぇ……。
花吹さん、就寝前のひと時、ちょっと挑戦的な瞳をしたヴァンパイア凪咲を、ありがとうございました！！
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コラボ作品【St.Evilnight Saga ～血華繚乱～】
※本編は、ポラードさんのところで公開しております。
作品リスト「コラボ作品関連紹介」https://estar.jp/collections/2248187からお飛びください。豪華スター特典もございます。
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