君と恋を繋ぐ

ラブレター

私が自転車通学している県立宮倉高等学校。
進学科、普通科、スポーツ科、福祉科など、総合性を兼ね備えた全校生徒400人が在籍している。

私は普通科で帰宅部。
生憎幼稚園の頃から運動神経から見放されたようで、スポーツ全般大の苦手。

共働きで毎日帰りの遅い両親の代わりに家事全般、弟のお世話をするのが私の担当。

だから遊びに行きたくても行けなくて、クラスの女の子から遊びに誘われるたびに断っていたら、いつの間にか1人浮いてしまっていた。

高校生活スタートダッシュ見事に失敗して、今に至る。

もともとワイワイ騒ぐのが好きではなく手芸のように一つの事に集中する事が好きな私には丁度いいのかもしれない。

でもそんな私にも生涯大親友と呼べる大親友がいる。

幼稚園の時に出会って小学、中学とずっと一緒に共に過ごしてきた大事な友達。
何でも相談しあえる仲なんだ。

勿論高校も一緒になったけれど、皮肉な事にクラスが隣同士になってしまった。

「満月いるーっ！？」

そんな彼女がお昼休み私のクラスにやって来た。

「遥名いつも元気だねぇ」

「何オバサンみたいな事言ってんの！お昼たべよ」

お弁当箱片手にやって来る毎日の日課だ。