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「満月、ごめん。今日バイトで一緒帰れない」
甘々の卵焼き頬張りながら私の顔の前で気まずそうにパンッと両手を合わせた。
あ、そういえば最近ファーストフードでアルバイト始めたって言ってたっけ。
今度コッソリ行ってみようかな。
「ん。了解」
「あんた可愛いんだから気をつけて帰りなよ?今日は手芸禁止ね。あんた集中すると時間忘れるタイプだから」
ぎくっ。やはり遥名にはお見通しだ。
「おだてても何もないよ?あ、でも今ハンドメイドでピアス作ってるからできたらあげるね」
「やった!充とのデートで身につけよっ。満月の新作だよーって自慢する」
「ふふ。遥名も工藤君に作ってあげたら工藤君も喜ぶよ」
「ぎくっ。私が不器用で大雑把なの満月よーく知ってるよね?」
遥名はハーっと大きく溜息をついて項垂れた。
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