ラブレター

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「ふふ。遥名頑張れー」 机に突っ伏している遥名の髪をわしゃわしゃとかきまぜた。 太陽の光が差し込んで淡い栗色のサラサラストレートロングの遥名の髪はめちゃくちゃ触り心地がいい。 工藤君とデート前の時は私が遥名の髪をセットしたりしてるんだ。 「ってか、満月さ。高校入学してもう2カ月経つじゃん?なんかこの人いいなーって思う人いないの?」 遥名のお弁当箱にあった一番最後の苺をパクリと頬張ってずいっと身を乗り出してきた。 ギクリ。 恋愛ごとについて全く知識もなく、興味を持てないでいる私は、恋愛というものが何か分からない。 人を好きになるってどういう事? どうやったら人を好きになれるの? この2つを小学5年生の頃からずっとグルグル考えてきて解決しないまま今に至る。 「うーん。私は興味ないかな。工藤君と遥名の話聞いてる方が楽しいし」 グルリと教室を見渡してみる。 机に突っ伏して寝てる男子、プロレスごっこして騒いでる男子グループ。ひたすら5限目の予習をしてる男子。スマホ片手にワイワイ話してる男子グループ。 ...よく分からない。
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