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いつもの生活風景!?
仕事から帰宅した。玄関の鍵を開けながら、恥じらいもなく大きな欠伸が出る。
「ふぁあ~…… あーくたびれた。もう歳ね 」
ドアを開け、玄関に入った。薄暗い部屋の中白い物体がふわふわ浮いている。
また……
「生実ちょっと、それ私のでしょ。何度言ったらわかるのよー!」
私のお気に入りのぬいぐるみが、浮かんでいる…… それを持っていた少年が姿を現した。
『え?悦子、そんなこと言ってなかった。それなのに、いっつも独り占めしてさ。ケチ子ーー!! 』
「なんですってーー!? 」
『だって、そうでじゃん。何、文句ある?やれるものならやってみなー 』
「きーー 憎たらしいわねっ!! 」
『へへーーんだ。悔しかったら、幽霊になってみな。おにさん、こちら、ここまでおいで。』
天井近くまで高く浮いている。万が一に手が届いたとしても、こっちは捕まえられないんだけど……
「誰が鬼じゃーー!! 待たんたか、こらぁ 」
『あっかんべーの、べーーだ。』
ポンとぬいぐるみが2階へ続く階段の五段目に置かれた。
そして、フッと消えてしまった。
「逃げ足が早いんだから…… 」
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