借り腹さん

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***** その後も、わたしは双子にかわるがわる犯された。 気づけば、周囲は明るくなっていて、わたしは整えられた寝具の上に、真新しい寝間着を着て横になっていた。 目覚めたのは、もしかしたら「双子さま」の来訪の翌日ではなく、もっとずっと後だったのかもしれない。 いずれにせよ、わたしは身籠った。 そしてわたしは、そのまま、山奥の屋敷にとどまった。 四方を襖で仕切られた八畳間で―― 「双子さま」に孕まされた部屋で、寝起きする。 暮らしの面倒は、許婚と父さんが足を運んで見てくれた。 それからというもの。昼も夜もなく。 わたしの身体は疼き続けた。 双子とのまぐわいが忘れられなかった。 一日中。 乳首をこねまわしながら、枕に陰部を擦り付けて、自慰を続けた。 許婚や父の前でも、それは止められなくて、 「ほしい、双子さまのマラがほしい、ズボズボして……」と繰り返し、何度もイキながらも、ろくに満足を得られず悲鳴を上げ続けた。 そんな痴態を目の当たりにしながらも、許婚はわたしに触れるでもなく、まるで小間使いのように雑用をこなすだけだった。 自慰をして眠り、時折、庭を歩く。 そんな暮らしを続けているのに、姿見に映る私の姿は、驚くほどに色つやが良かった。 下腹部のふくらみも、ごくわずかな丸みでしかなくて。 「双子」を身ごもっているとはとても思えない様子だった。 産み月が近づいた。 性の欲望は、高まるばかりだった。 ともかく、あの「マラ」に貫かれて揺さぶられたくて。 乳首を吸われてこね回されたくてたまらない。 おさまらない欲求に果てなく自慰を続け、疲れ果ててまどろんでいた夜半。 ふと、枕元に気配を感じた。 「やあ、『借り腹さん』。そろそろだね? 合図に来たよ」 龍哉が言って、屈託なく笑った。 わたしは飛び起きる。 そして、羽二重の合わせを開き、周哉の男根をあらわにさせると、堪らずそれにむしゃぶりついた。 「シュウ、借り腹さんったら、すごいね。僕たちのこと、待ち切れなかったみたいだ」 大きすぎて、とても口には含み切れないシュウのマラ。 ひたすらに、べろべろと舐め上げ、くちびるを押し当てて吸い付く。 そもそもが大きな男茎だった。 それが、刺激を受け、すぐさま、さらに質量を増していく。 「おい、龍兄のもしゃぶってやれ」低くシュウが言った。 「いいよ、僕はお乳を吸うから」 そう言って、かがみこむと、龍は寝間着の合わせに手を入れ、わたしの乳房を掴んだ。 既に乳を蓄えて張っている胸。 ぴゅと、水鉄砲めいて、白い糸のように乳が出る。 龍はそれを、面白がってから、乳房にしゃぶりつく。 乳首がコリコリと吸いだされる。 自分の指で弄るのとは比べ物にならない心地よさだった。 たまらず「あっ」と、ひと声あげて達してしまう。 「あれ? 借り腹さん、イッちゃった?」 屈託なく、龍が笑った。 そして、わたしの股を開く。 「ああ、ここもデカくなってるな」 自慰を止められないからつねに充血して膨らんでいる陰核を、周哉がギュッと摘む。 「あ、いくっ、いくの、ほしい、して……っ」 わたしは羽二重の裾を掴んで縋りつく。 「せっかちだなあ、借り腹さんは」 そう言いながらも、龍が自らを覆うものを下げた。 ダラリと垂れさがったかと思うと、龍の男茎は途端に脈打って勃ち上がった。 「して、して」とねだり続ければ、シュウがわたしを布団に押し倒す。 先に入ってきたのはシュウだった。 引き裂かれそうなほどの衝撃だった。 でもその痛みも、すぐにとてつもない快楽に変わることを知っているから、わたしは自分から進んで腰を押し付ける。 待ち望んだものに穿たれて、わたしは歓喜の悲鳴を上げる。 奥が激しく痙攣して、また達した。 こね回され、押し込まれ、わたしは幾度も幾度もイク。 あと頭にあるのは。 いつ、熱いほとばしりを受け止めることができるのか、それだけだった。 何度目か分からない絶頂のさなか、さらに奥に自らを押し込んで、とうとうシュウが果てる。 射精を終えると、シュウはひと息に、自分自身を引き抜いた。 じゅぽり…と、イヤラシイ大きな音がする。 そして続いて龍が、ずぶずぶと中に入り込んできた。 「久しぶり、またしたかった……これ」 無邪気に言って、龍は猛烈に熱く大きな局部を、わたしの奥へとめり込こませる。 「あ、気持ちいい、中、すごくきもちちいいよ、借り腹さんのなかね、シュウの『形』になってるよ」 「そりゃ…良かったな、龍兄」 周哉がほどけるように笑った。 「あ、もう出る、出ちゃう……」 「我慢して一緒にいけよ、ギュウギュウにマラを持っていかれる感じが、すげえいいぜ」 「んっ…でも、もう、ああっ……」 こらえ切れず、龍はすぐに放出を始める。 放った後も、龍の茎は緩みなく、固さと大きさを保っていた。 ほどなく、龍哉はまた、腰を動かし始める。 下腹部すべてが溶け出してしまい。 わたしは、なんども小水のようなもの漏らしていた。 でもそれは、普通の用足しとは違って、まるで射精みたいに激しいほとばしりだった。 そして、ひっきりなしに達し続けていたわたしの奥が、さらにその上の快楽を得ようと締まる。 龍哉の亀頭を掴み取るように。 「あ、あ、シュウ、吸い付かれる、ちんぽに噛みつかれるよぉ……」 鳴き声を上げながら、龍哉が大量の熱液を放出した。 それを吸い尽くさんばかりに、膣奥が蠢いて、わたしもイキまくる。 龍の腰を引っ張るようにして、わたしから引き抜き、またシュウが、自分を押し入れる。 「すげえ、ヌルヌル。龍(ニイ)、いっぱい出したな……」 そう言って、周哉が腰を激しく打ち付けてくる。 「あ、締まる、締まる」と呻き声を上げて、シュウもまた熱液を放った。 その時には、わたしの意識は、もうほとんどなかった。 そして―― ふと気付けば、部屋に双子の姿はなかった。 赤子もおらず、後産もなく。 ただ、精液にまみれた敷布が残されていただけだった。 その「産屋」の後始末は、夫と父がつけてくれた。 わたしが産んだはずの子供は、おそらく双子だったのだろう。 でも赤子に興味はわかなかった。 まったく。 わたしは実家に戻った。 残る役目は、次の「借り腹さん」を生むこと。 そして、許婚とわたしは、ひっそりと祝言を上げることになった。 仮にも大地主の一人娘の結婚だというのに、一体、どういう体裁でそうできたのか。 式も宴もごく内輪のものだった。 だが、なされるがままに白無垢を着せられたわたしにとって、そんなことは、もはやどうでも良かった。 わたしはただ、家の奥座敷へと引きこもる。 もう何もできはしなかった。 身体は爛れきっている。 ひたすらに「双子さま」を待つ夜が続いた。 けれど、ふたりの訪いはなかった。 あの「交尾」を欲して、わたしは狂いそうに悶える。 自堕落に、手淫に耽って疲れ果てればまどろむ日々。 なのに、姿見に映し出される自分からは、若さも美しさも、まったく損なわれてはいないのだ。 どうやっても、満足できない欲望。 疼いて止まらない場所に、なんらかの「手当て」を施してもらうために頼る相手は――
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