砂漠の足跡

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歩を踏み出すたびに、私の足は柔らかい砂に深く埋まりこんでいく。 足取りはもたつき、私の徒労感は増していく。見渡せば砂漠は果てのないようで、ただ砂の丘陵が、所々に盛り上がり、下り、平坦な地に還っていく。 はるか彼方に、一面の青空と砂漠の境界線がぼんやりと見える。 何もない、砂だけが支配する世界を、私は歩いていた。
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