ストーカー

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ストーカー

 数日間が過ぎたが、優子のストーカーは夜家の近くに待機してるようだ。同じ車が毎晩同じ場所で目撃されていた。買い物に行く時も優子は視線を感じたらしい。粘ったらしいイヤらしい視線。家族がいなかったら鬱にでもなっていると優子は明るく笑う。 司には知られずにしている。 「司には言わない方がいいな、解決するまでは」 俺と優子は事を終えた後で寄り添いながら言った。優子はいつもより激しかった。 ポンとLINEがきた。 「俺のはもっと気持ちいいよ」 とメッセージがきていた。 「優子、これは、盗聴されてないか?」 「きっとそうよね、今のセックスのことよね」 「いつの間に家の中に」 「なんか不気味でキモいね、ストーカーって最低ね、盗聴もするなんて」 優子はストーカーの胸に槍を突き刺す。バンバンと突き刺す。ストーカーが効いているかは別にして。 「盗聴機を探してくれる業界ってあったよな?頼みに行こう」 俺は提案する。直ぐに盗聴機を取らないと。家の中での会話がストーカーに聴かれてるなんて不気味だ。 「人のセックスを覗いて興奮してオナニーしてる変態ストーカーさん聴いてます?、盗聴機バレたら出来なくなるんですよ、わかる?もう私と旦那のセックスは聴けないのよ、残念ねぇ、必ず捕まえてやるから」 優子は盗聴機がどこにあるのかわからないけど声高々に言った。いや、宣言した。 頼りになる優子、情けない俺。 そんな情けない俺と結婚を決意した優子。強く美しい優子。  翌日俺は会社に遅れる事を告げて優子と盗聴の業者に依頼した。家のアンテナのような機械で家の中を調べてまわる。  結果。風呂場、寝室、茶の間、トイレ、ドレッサー、に3個ずつ10数個の盗聴と盗撮も見つかった。 「盗聴も···」 さすがに優子も驚いた。俺も驚いた。 「見られてたってことか、もっとキモいな」 俺は言った。 「最低、変態ストーカー死ね」 優子はお怒りだ。 主に裸でどんな体位でセックスしてたか見られてたのがムカついてるようだ。 「捕まえて地獄をみせてやる」 優子の悪の言葉は止まらない。 こりゃ、ストーカーはただでは済まないな。 こうなったら優子は止められない。
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