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腹を抱えて笑うルドーニ。
いつもなら、ぷぅと膨れるヴァフィラだが、今日は愛らしいバラのアップルパイに囲まれているのだ。
思わず自分もつられて笑ってしまった。
「ははは、私としたことが!」
そんなヴァフィラに、ルドーニは嬉しくなった。
『バラは、ニコルス先生を思い出させる、悲しい存在』
ヴァフィラはしばらくの間、そんな思いを頑なに抱いていたのだ。
バラの花をかたどったパイを、素直に喜んでくれるようになったなんて。
愛おしいまなざしで、彼を見た。
「どうした?」
「いや、何でもない」
その後は紅茶で乾杯をし、温かな午後のひとときを過ごした。
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