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「週末の試験って、なにをするの? 教えてくれるときの生徒会長って、どんな感じ?」
晴香は好奇心の光を眼に宿して、少し具体的に繰り返した。
まったくの嘘は苦手だ。
わたしは、しどろもどろに返事をする。
「試験は……。えっと、四月の実力考査の再試験、って感じかな?」
「ふーん」
晴香の瞳は、その次の答えが重要と告げている。
なので、クラスメイトの羨望と非難の眼差しを避けるために、本当に嫌そうに答えた。
「面白いことなんて全然ないよ。一方的に馬鹿にされている感じ」
「桂ちゃん、追試を受けなきゃいけないほどに、おバカだものね」
本当に馬鹿にしたわけではない洒落を含んだ同情の言葉に、わざとそう思わせる言い方をしたわたしは、当然なにも言い返せない。
それでいいって言えば、いいんだけれど。
わたしは大きくため息をついて、お弁当に集中することにした。
急いでいるには理由がある。
わたしは食べ終わったあと、この昼休みのあいだに行きたいところがあったから。
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