第4章 いきなり試験に突入です?!

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「行儀も悪い。動きも遅い。減点ね」  そう告げた宮城先生は、獲物を見つけたような眼をわたしに向けたまま、妖艶に笑った。 「いまから、メンバー選出試験を行います」  慌ててわたしは教室へ駆けこみ、一番前の席へと向かった。  その机の上にだけ、B4サイズの紙が一枚、伏せられていたからだ。  わたしが席に座ると同時に、これ見よがしに先生は、ちらりと自分のゴージャスな腕時計へ視線を走らせる。 「三分遅れでスタート。机の上のプリントを表に向けてはじめなさい。制限時間はなし」  その声に、わたしは急いでプリントをひっくり返した。  そこに書かれていた内容は、数学の問題。  それも、小さな文字でびっしりと書かれている。  実技試験って、筆記試験ってことだったの?  まったく解ける自信がないわたしは、顔面蒼白でプリントの問題を見つめる。  それでも、手も足も出ない状態で問題を凝視しているあいだに気がついた。  ――違う。  いや、違うんじゃない、知らないんだ。  どの問題も、まったく知らない公式や記憶にない解き方をする問題ばかりだ!
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