。+The cracked heart +。

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朝は、食欲が湧かない。 なのでいつもカフェオレだけを飲む。 カフェオレが大好きな俺は、それだけで満たされるのだ。 朝は、いつもより心なしか甘めのカフェオレ。 それを飲んでいれば、次第に頭もはっきりと冴えてくる。 カフェオレを飲み終わり、食器をきちんと片してから部屋を後にした。 どうせ遅刻するならば、と。 少し遠回りだが、先日通った桜並木の道を通っていく事にした。 相変わらず桜は満開でとても綺麗だ。 ひらひらと薄桃色の花弁が舞い散る様は、いつ見ても感慨深いものがある。 なんとなく舞い落ちていく花弁を目で追いながら、ゆっくりと歩みを進める。 道中、この間の桜の木の下を通りすぎたが、あの人は居なかった。 …当たり前か。 時刻は、もう9時を過ぎている。 あの人が遅刻等するはずがない。 いつの間にか。 あの人がいることを、多少なりとも期待していたのだろうか。 そんな思考が頭を過ったが、そんなことはないと自分に言い聞かせ、先程よりも幾分か速い足取りで校舎へと足を運んだ。
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