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それから二人で仲良くなってたびたび通話するようになった そのたびに好きになってしまって、いつか好きと伝えたいと思うようになった だけど、関係が壊れるのが嫌で、伝えられずに居た。 「プール君最近ちょっと嫌なことがあったの。聞いてくれる?」彼女はとても悲しいそうだ。好きな人が悲しんでいたら、助けてあげたい気持ちになる。 「いいですよ、どうしたんですか?」悩み相談として聞くことになったが彼女の事を知れるのは凄く嬉しかった。親身なふりをして聞いてあげる口調だったが、本当は飛び跳ねたいくらいのテンションでしゃべりたい。そういう雰囲気でもないのでその気持ちを抑えつけた。  「昨日、オフで男の人に会って食事して、そのあと強引にホテルに連れられて、部屋のベットで押さえつけられて襲われそうになったの、だけど、その男の人を引っ叩いてとっさに今日逃げてきた。」 無事でよかった。という感情より、俺より先に別の男と会っていた事に関していら立ちを覚えた。俺も会いたいのに、そっちからはそういう発言も無かったじゃないか。というか、他の男ともそういう親密な関係になっていたことも悔しかった。勝手ながら自分が一番だと思っていた。だけどこっちは会おうなんて話もなかったのだ。 「それは大変だったね。もう大丈夫なの?ナナが無事でよかったよ。」嫉妬という無駄な感情を押し殺して今は、ただの相談相手と徹しようと努力した。というより、彼氏でもないから、嫉妬に狂ってなんで他の人と会ってたのなんて言う筋合いもない。 「ありがとう、大丈夫だよ。」「プール君ならそんなことしないから安心する。プール君と行けばよかった。」出会い女子は自分を慰めるように言葉を並べる。 「俺も出会ったら、襲っちゃうかもしれないよ?」本当に襲っちゃうかもしれない。本当に好きだから、気持ちが抑えられなくて今にも飛び込みたいくらいだ。そう考えると、襲った相手の気持ちはわからないでもない。そう思うほど俺にとってナナは魅力的な女性だ。 「プール君には襲うなんて度胸ないよ」「逆に襲っちゃうかも(笑)」ナナにとっちゃ俺は子犬系の年下男子だと思っている。でも現実は違う。現実では俺はガタイが良かった。顔も、強面だといわれる。だけど、性格は女々しいのかもしれない。姿と性格が一致しないのは、とても煩わしい(わずらわしい)。でも、気持ちは今にも好きと伝えたいほど高ぶっていた。頭の中ではナナと関係を前に進みたいと思っていた。 そんな事言うなよ、一応男なんだよ?と心でナナに訴えた。発言する勇気はなかったけど
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