覚えている快感

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「悪い、愛莉はまだ俺と飲むからさ」 「え…?」 急に肩を引き寄せられて ふらついた体をしっかりと 支えてくれたのは、元カレの春樹だった。 「な?」 「え……う、うん」 「じゃあ、気を付けて~またな~」 友達から無理やり連れ去って行く春樹に私も友達も唖然とした。 本当にあの…春樹なの? そっと上を向いて顔を確認すると 確かに春樹だ。 付き合っている頃からスキンシップは多かったけど こんな風に肩を抱かれて街を歩くなんて 何だか恥ずかしくなってきた。 「あの!どこに向かっているの?」 「え?俺んち」 「えぇ!ちょっと、それはダメ……」 「あぁ~ホテルのがよかった?」 「違う!もっとダメ!」 「冗談だよ、まぁでも、もうこれ以上は飲むな。何十回も看病してきた俺が言うんだから、間違いない。」 「う、うん……その節はお世話になりました」 「お前さ、大丈夫そうな顔していきなり吐くんだよな~吐いたらすっきりしているんだけどさ~」 「う……気持ち悪い……」 「え!?ちょっと待った!待った~!!!」 「!!!!!」
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