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「アリス~!元気だったか?」
ザインさんに連れられて僕は屋上にアリスに会うためやって来ていた。
久しぶりに会うアリスは僕のことを忘れてなくて、頭を擦り付けて甘えてきてとても可愛い。
「これは驚きました。シン様にアリスは随分懐いているのですね」
僕に付き添ってくれているザインさんが驚いているけど、アリスと遊ぶのに夢中の僕には聞こえない。
「クウン…」
僕が撫でるとアリスは甘えた声を出して気持ちよさそうだ。
ああ癒される……。
アリスに乗って空を飛びたかったけど、それはレンさんが居る時でないとダメと言われたので次の楽しみに取っておこう。
「飛龍ってアリス以外にもいっぱい居るの?」
「飛龍は希少種なので我が国にはアリスの他には二頭しか居りません。ノエルの国にはもっといると聞いていますが…」
ほうほう。
ノエルという国もあるのか。
「アリスも友達が少なくて寂しいな」
「クウン……」
親近感を覚えてよしよしとアリスを撫でる。
ザインさんはそんな僕とアリスを目を細めて見ていた。
「天界には飛龍は居なかったのですか?」
「ええ。空を飛ぶ時は飛行機とかヘリコプターとかで移動してましたね」
ヒコウキ?ヘリコプター?と、ザインさんは不思議な顔をしている。
あの大きな鉄の塊が空を飛ぶのだから僕だって不思議なんだよな。
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