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「先々代の王妃様に使用して以降日の目を見なかった診察器具が使えて本当に幸せです」
満身創痍の僕とは対照的にエリンさんは生き生きと嬉しそうだ。
エリンさん……ドSだよ。
「で、診察の結果はどうだったのだ」
「王妃様の子宮は無事に機能しておりました。現在妊娠されているかは兆候がないのでまだ不明ですが……」
は?
何言ってんの?
そこは妊娠は無理ですって言うところでしょう?
「そうか…。呪いの影響を子宮は受けていなかったか」
「え?ちょっと待って待って!妊娠できるって……子宮が無事って僕のことを言ってるの?」
診察用のベッドから頑張って体を起こして二人を見れば、二人とも何を当たり前のことを言っているのだと言う顔で僕のことを見ていた。
「シン…良かったです。貴方との間に子供を作ることができます」
「いや、そんなはずないんだけど。男に子宮があって妊娠できるとか聞いたことないんだけど」
何これ。
ドッキリ?やっぱりドッキリなの?
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