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だとしたら僕に子宮があったのも納得出来る気がする。
うっかりこの世界に来てしまった訳ではなく、僕はレンさんに花嫁として望まれて召喚されたんだ……。
日記の王妃様……たぶん僕のお母さんと違って僕はレンさんのことを愛してる。
レンさんの子供が産めるなら産みたい。
お母さんは僕が花嫁として召喚されるのを恐れていたみたいだけど、僕としては愛する人に出会えて元いた世界よりこちらの方が幸せだ。
日記を閉じて胸に抱き締めた。
思わぬところで自分の生い立ちについて知ることになったが、知らないままじゃなくて良かった。
孤児の僕は望まれないで産まれてきて親に捨てられたと思っていたから。
こんなにも僕を愛する親が居たと知れて本当に良かった……。
嬉しくて頬を涙が伝う。
嬉しくても涙って出るんだな。
この日記、お母さんの形見として貰えないかな……。
今度書物庫に行った時にミアさんに聞いてみよう。
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