目覚め

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「で、結婚式はいつするんです?」 「え……それってやっばりやるんですか?」 僕の返答にハルさんは驚いたようだ。 結婚式をやらないという考えはなかったのだろう。 「一国の王が結婚式も挙げないなど考えられません。しかも天界からの花嫁など国民が見たがるに決まっているではないですか」 「いやあ……僕なんか見たってつまらないと思いますけど……」 花嫁ってドレスとか着るんでしょ? 国民の皆様にそんなお見苦しいものは見せられないよ。 「嫌味にしか聞こえませんけど。そんな美しい容姿の人がよく言いますね」 またそれだ。 僕のことを綺麗だという謎の審美眼。 「黒髪に黒い目など、神聖すぎて直視するのが恐ろしいくらいです。こんな方が王妃になってくれたと知れば国民の士気も上がりますよ」 「そんな大袈裟な………」 ふざけてるんじゃないんだもんな。 この国ではそれが常識なんだ。 黒が神の色、そう決まってるんだ。 「結婚式は……レンさんと相談します…」 「体調も悪くないのでしょう?ごねてないでさっさと式を挙げなさい」 ハルさん、最近益々僕に遠慮がないよな。
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