異なるい

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 あれから数日後。  わたしの隣に並んで下校する先輩は、わたしが市販で手に入れた白いふわっふわのマフラーを、照れくさそうに首に巻いている。  寒さで鼻の頭が赤くなっていても、きっと首もとはあたたかいはずだ。  最後の最後で黒いマフラーが千切れたのは……。  彼女の中に残った良心――妬みを上回った彼への愛情だろうか。  FIN
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