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いやいや、死んでないし!
俺、ここにいるし!
慌てて起き上がると、顔の前から白い布がハラリと落ちた。
「ん?」
よく見ると、白いのはその布だけでなく、着ている着物も白かった。
「なんで着物……?」
自分の格好をマジマジと見ていると、辺りが急に静かになったことに気付く。
顔を動かすと、あんぐりと口を開けた坊さんと、オバケでも見たような表情の家族や友人がいた。
「えっ!? なに?」
状況が分からず、改めて自分の格好を確かめる。
被せられていた白い布、白い着物、そして木の箱──ん?
「棺桶?」
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