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かまくらで
「ん……?」
寝苦しさを感じて身動きする。
少しずつ意識がはっきりしてくると、お香の香りが鼻をついた。
「なんだ?」
重い瞼をこじ開けて見ると、視界いっぱいに白の世界が広がっていた。
「……なんだ? 真っ白じゃん」
ぼんやりとその白い世界に浸っていると、ポクポクと何かを叩く音と呪文のような言葉が聞こえてくる。
一定のリズムになんとなく心地よさを覚えていると、「ううぅ……」と誰かが泣く声が混じり始めた。
「タケル、なんで死んじまったんだよ!」
「えっ?」
俺が死んだ……?
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