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俺の申し出を母さんは簡単に許してくれた。自分の運転のせいで、織田さんに縛られ続ける俺を不憫に思ったのかもしれない。
これで毎週水曜日は織田さんのアパートに通う日ではなく、塾の日となった。塾の帰りは、母さんが車で迎えにくれる。
織田さんには、母さんがタッパーを返しがてら、俺が水曜日に来れなくなったと伝えてもらった。
それでも織田さんは、毎日挨拶をしてくる。
最近はほんの少し、マフラーに触れながら。
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