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此処は、東京都八王子市にある高尾山の山頂へと続く山道の中腹付近。
その日、指名手配犯として、捜査線上に浮かび上がった男、洞ノ上 拓哉。( 29歳 )
彼は、付近の桟橋の橋桁の辺りで、マフラーで首を絞められた上、後頭部を殴打された状態で死亡している姿を警察官によって発見された。
つまりは、縊死体である。
彼は当時、家庭内暴力によって、伴侶を殺害。更には、子女に対する性的虐待の疑いでボクが検挙したロクデナシだ。
正に、プランクトンの突然変異と名付けられても過言では無いと思える。
しかし、ロクデナシであった洞ノ上 拓哉ではあったのだが、先天性の知的障害。若しくは、知能発達障害である為に、現場検証の結果、責任能力が無いと判明。やがては不起訴処分。ボクとしては残念な結果となってしまった………。
あれから30年後の正月を迎えるのだが、未だにボクの記憶の中に眠る事件?
その犯人像とは、未だに藪の中に消ゆ。
だって、そりゃそうでしょ?
ボクがそのロクデナシを殺害した犯人なのだから。何と言っても、捜査をミスリードさせるのは人間の警察官の十八番。
さて、其処にいる、日常に退屈してるキミ!
早速で済まないが、推理してくれたまえ。
ボクと言う警察官がロクデナシを殺害してしまうに至った、その動機。その理由。
真相が白日の下に晒されたその時。
ボクは潔く、キミが指定した場所へと出頭するかも知れない………。
ボクの賞金額は、何と、………100億円!?
さて、キミならどうする?
もし、キミが名探偵であるならば………。
やがて、キミはボクの正体を知る事となる。
《 Fin 》
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