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バレンタイン
そうこうしてるうちに、あっという間に2月になった。
私は、子供の頃からお菓子作りが大好きで、お母さんと一緒に、ケーキやクッキーなどいろいろ作ってた。
もちろん、バレンタインには、お母さんと一緒に作ったチョコをお父さんにプレゼントしてた。
だから、本当は翔ちゃんにも手作りのチョコを渡したい。
でも……
手編みが嫌いな翔ちゃんは、手作りチョコも嫌いかもしれない。
私は、手作りを諦めて、人気の有名店のチョコを買った。
バレンタイン当日、私は翔ちゃんの家に行く。
「翔ちゃん、大好き。
これ、もらって？」
私の精一杯の思いを込めて、チョコを手渡す。
「あ、ありがとう」
そう言いながらも、翔ちゃんは納得がいかないような、けげんそうな表情で首を傾げてる。
なんで？
もしかして、手作りを期待してた？
だって、翔ちゃん、手作り嫌いでしょ？
だけど、そんなことは聞けなくて、私は気づかないふりをした。
それでも翔ちゃんは、やっぱり優しくて、翔ちゃんの彼女でよかったって思う。
いつか……
このままお嫁さんになれたらいいなって。
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