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別れの朝
春の日差しに多くの生き物たちが目を覚ます。
雪は溶け、たくさんの花が蕾から開き始め、空気はまだ少しひんやりとした朝、あの子は新しい服を来て玄関を飛び出した。
外には喜びと寂しさ、期待と不安が満ちていた。
「行ってきます!」
もうそこにはいない私に声を掛けたのは、勇気をもらうためよね?
大丈夫、私にマフラーを巻いてくれたあなたなら、きっとこれからもずっとみんなと友達でいられるよ。
あの子がマフラーを巻いて光の方へと走っていく。
最後に見たのがこの景色で本当によかった。
寂しくなったらまた私を作ってね。
卒業おめでとう。
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