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先に会場を離れた一色君を見送り、7時間のイベントが終わった頃には、それなりに作品の数が減っていて、私はほっと胸を撫で下ろした。閉場の音楽を聴きながら、
「はぁ~」
と深く息を吐く。
「疲れましたか?」
柏木さんが気遣うように尋ねて来たので、
「少し。でも平気です。すごく楽しかったです」
と笑顔を返した。私の体感では、イベント開始から終了までの7時間は、あっという間だった。
「疲れよりも、たくさんのお客さんに作品を手に取って貰えて、満足しています」
さすがマンモス級のイベントだけある。『フォレストマーケット』とはまた違う雰囲気の中で、多くの来場者に作品を見てもらえたという充実感でいっぱいだった。
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