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健太は館山駅で降りて改札を出て、ロータリー方面に歩き階段を降りると鯨弁当と書いてある看板の前を通り過ぎ、ロータリーを通って亀屋本店の横を歩き館山銀座商店街を歩き自宅に到着した。
ガチャ………
『ただいま〜………』
『お兄ちゃん、先にお風呂に入っちゃって。今、夕飯作ってるから。』
健太が帰宅すると台所からエプロンをした妹の真純(ますみ)が出迎えてくれた。真純は俺の1つ下で、今年から俺と同じ学園に通ってる。
健太は靴を脱ぎ脱いだ靴を揃えて
『あれ?親父とお袋は?』
真純は苦笑いをし
『私が帰って来たと同時に会合があるからって出かけたよ。で、夕飯よろしくだって………作ってから行けば良いのにさ。』
健太は笑って
『また会合と言う名の飲み会か。真純が料理が上手いから安心して頼むんだよ。それじゃ着替えたら風呂入っちゃうね。で、この香りってまたカレー………?この前もカレーだった気が………』
真純はにっこり笑って
『嫌なら食べなくてもいいんだけど。』
健太は笑いをこらえ
『真純のその笑顔の裏の顔が怖いんだけど。』
真純も笑いをこらえ
『お兄ちゃんが文句言わず、真純の作ったカレーは美味いねって言って食べてくれれば裏の顔なんてないんだけどね。』
健太と真純は顔を見合わせてこらえてた笑いを吹き出し笑った。
その後健太は階段を上がり自分の部屋に入って着替えて風呂に入った………
由紀乃がたまに見せる悲しい顔はなだろう………?
純司は湯船に浸かりながらつぶやいた。
気になるんだよな………由紀乃が地味で暗いって、自分で言っていた事に関係があるのかな?………何とかしてあげたい。でもどうすれば?…………それは彼女に接していけばそのうちわかるだろ。約束したんだから楽しませないとな。』
純司はしばらく風呂に浸かって色々考えた。
ヤバい!!………古典でまた宿題が出てたんだ。今回は真面目に提出しないと、本気で引っ叩かれちゃうな。
風呂の外から真純が
『お兄ちゃん、バスタオルと下着置いとくね。』
健太は湯船に浸かりながら
『ありがとう。』
真純はもう一言健太に
『お兄ちゃん、お風呂で寝ちゃ駄目だよ。また電車の中でビール飲んで来たでしょ。帰って来た時お酒臭かったし。』
健太は笑いながら
『バレてたか。寝ないから大丈夫大丈夫。』
真純は呆れて
『お兄ちゃんね、もし学校にバレたら停学喰らっちゃうよ。飲むなら家だけで飲めば良いじゃん。未成年なんだからね。まったく………』
健太は湯船から出て
『バレない様にやるから大丈夫だ。さて風呂上がって真純の手料理でも食べよう。』
真純はまた呆れて
『バレて停学になっても知らないからね。』
永倉 真純、1個下の同じ高校に通う妹。真純は料理が得意で俺よりも勉強が出来て優秀なんだ。兄の俺をいつも子供扱いしてくる。
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