初デート

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安房鴨川駅の待合室 健太は少し早めに来て待合室の椅子に座り缶コーヒーを飲んでいた。 安房鴨川駅のある鴨川市って色々観光する場所あって、ホテルや旅館や民宿が多いんだよな。良い波が来るらしくサーフィン客も多くて、近くに鴨川シーワルドがあったり、鴨川松島、仁右衛門島、鯛の浦、誕生寺、清澄寺、フラワーセンター、大山千枚田、色々観光する場所が多いから休みは観光客が多いんだ。 『おはようございます。遅くなってすみません。』 健太は振り向くと由紀乃が立っていた。健太は笑顔で 『おはよう。まだ集合時間の5分だから大丈夫だよ。それじゃどこに行こうか?』 由紀乃はいきなり悲しい顔をして 『あの………』 健太はいきなり由紀乃が悲しい顔をした事に驚き 『ど、どうした?何があった?』 由紀乃はうつむきながら 『実は私の家族が出かける事になり、私が留守番をする事になりまして………』 健太は慌てて由紀乃にフォローすべく 『しょうがないじゃん、今日はこのまま帰ろうよ。』 由紀乃は泣きそうな声で 『それじゃ申し訳ないので、健太さん良かったら………』 『へ………?い、今なんて………?』 健太は由紀乃の言葉を一瞬疑い聞きなおした。由紀乃はもう1度 『ですから今日、私の家にお邪魔して下さい………』 健太は由紀乃の言葉に驚き焦ってしまった。実は健太は今まで個人で女性の家に行った事がなく、ましてや女の子の部屋など入った事がなかった。 『健太さん、駄目ですか………?』 ほとんど涙声で健太に聞くと健太は変な汗が出てきて 『………駄目とかそう言う問題じゃなく………』 ほとんど泣いている状態で 『どう言う問題ですか………?』 『その………高校生で異性の部屋って………俺達にはまだ早い気が〜って………』 由紀乃は健太の言葉を聞いて、健太に背中を見せ完全にうつむき 『そうですか………わかりました。』 由紀乃の表情を見て健太は焦り、そのまま改札に向かおうとした由紀乃の腕を健太は掴み 『わ、わかった………今日お邪魔して良いなら行かせてくれないかな?』 由紀乃は立ち止まり健太を見て 『本当に良いの………?』 健太は由紀乃に申し訳なさそうに 『ただ、個人で女の子の家、ましてや部屋なんて初めてだからさ………』 『私の部屋は緊張する様な部屋ではないから大丈夫ですよ。そろそろ時間だから電車に乗りましょう。』 由紀乃の言葉に2人は改札を通りホームに入り電車に乗った。
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