初デート

5/7
前へ
/718ページ
次へ
トントントン……… ガラ……… ドアが開き由紀乃が1階から戻って来た。 『これ飲んで下さい。』 『ちょっと待って………これはヤバいだろ………』 由紀乃が手に持ってたのは缶ビールだった。健太はそれを見て驚いた。 『いえ、大丈夫ですから飲んで下さい。』 健太は由紀乃の行動に驚きながら 『やっぱりマズいよ。由紀乃がご両親に怒られるよ。』 プシュ……… 『えッッッ⁉︎由紀乃………⁉︎』 由紀乃は缶ビールのプルタブを開け健太の前に置き 『健太さん、どうぞ飲んで下さい。』 健太は慌てて 『これはマズいって………ご両親に怒られるよ。』 『わかりました。それなら私が………』 由紀乃はそう言った後、健太の前に置いた缶ビールを手に取り自分の口に近づけて 『苦そうな臭いですね………ゴクゴクゴク………』 健太は信じられない光景を目にし 『えっ………?ゴクゴクゴクって………?ビール初めてじゃなかったっけ?』 由紀乃は缶ビールを自分の前に置き 『ぷは〜〜〜………こんなヒック………苦い飲み物をヒック………美味しそうに飲むなんてヒック………みんなヒック………どうかしてますよヒック………』 健太は由紀乃が置いた缶ビールを手に取り 『って、一気に飲んじゃったよ………だ、大丈夫か………?』 由紀乃はにっこり笑ってもう1本缶ビールを手に取り 『大丈夫ですよ〜、ヒック………大丈夫大丈夫………身体が凄〜く気持ち良くなってきました………もう一本飲みますね〜………ヒック………』 健太は慌てて由紀乃が手にした缶ビールを奪おうと 『今日は飲むのはこれで終わりな………終わりにしよう。な、な、な………』 由紀乃は健太に缶ビールを取られまいと必死に抵抗し泣きそうな顔で 『ヒック………健太さんヒック………私と一緒にヒック………飲んでくれないんですねヒック………もういいです。』 プシュ………ゴクゴクゴク……… 由紀乃は手に持っていた缶ビールを一気に飲み干し 『ヒック………身体がヒック………チョー気持ち良いですヒック………健太さんヒック………飲んで下さい………』 プシュ……… 由紀乃は缶ビールを開けて健太の前に置いた。 『わかった………もうどうにでもなれ………』 健太は由紀乃が置いた缶ビールを手に取り ゴクゴクゴク……… 『飲んだよ………』 『ヒック………健太さん、本当に美味しそうに飲むんですねヒック………もう1本いきましょ………』 プシュ……… 由紀乃はもう1本缶ビールを開けて健太に渡した。 『これ以上はヤバいって、由紀乃ごめんこれ以上は止めよう。』 『ヒックもう1本だけです。だから飲んで下さい。』
/718ページ

最初のコメントを投稿しよう!

332人が本棚に入れています
本棚に追加