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トントントン………
ガラ………
ドアが開き由紀乃が1階から戻って来た。
『これ飲んで下さい。』
『ちょっと待って………これはヤバいだろ………』
由紀乃が手に持ってたのは缶ビールだった。健太はそれを見て驚いた。
『いえ、大丈夫ですから飲んで下さい。』
健太は由紀乃の行動に驚きながら
『やっぱりマズいよ。由紀乃がご両親に怒られるよ。』
プシュ………
『えッッッ⁉︎由紀乃………⁉︎』
由紀乃は缶ビールのプルタブを開け健太の前に置き
『健太さん、どうぞ飲んで下さい。』
健太は慌てて
『これはマズいって………ご両親に怒られるよ。』
『わかりました。それなら私が………』
由紀乃はそう言った後、健太の前に置いた缶ビールを手に取り自分の口に近づけて
『苦そうな臭いですね………ゴクゴクゴク………』
健太は信じられない光景を目にし
『えっ………?ゴクゴクゴクって………?ビール初めてじゃなかったっけ?』
由紀乃は缶ビールを自分の前に置き
『ぷは〜〜〜………こんなヒック………苦い飲み物をヒック………美味しそうに飲むなんてヒック………みんなヒック………どうかしてますよヒック………』
健太は由紀乃が置いた缶ビールを手に取り
『って、一気に飲んじゃったよ………だ、大丈夫か………?』
由紀乃はにっこり笑ってもう1本缶ビールを手に取り
『大丈夫ですよ〜、ヒック………大丈夫大丈夫………身体が凄〜く気持ち良くなってきました………もう一本飲みますね〜………ヒック………』
健太は慌てて由紀乃が手にした缶ビールを奪おうと
『今日は飲むのはこれで終わりな………終わりにしよう。な、な、な………』
由紀乃は健太に缶ビールを取られまいと必死に抵抗し泣きそうな顔で
『ヒック………健太さんヒック………私と一緒にヒック………飲んでくれないんですねヒック………もういいです。』
プシュ………ゴクゴクゴク………
由紀乃は手に持っていた缶ビールを一気に飲み干し
『ヒック………身体がヒック………チョー気持ち良いですヒック………健太さんヒック………飲んで下さい………』
プシュ………
由紀乃は缶ビールを開けて健太の前に置いた。
『わかった………もうどうにでもなれ………』
健太は由紀乃が置いた缶ビールを手に取り
ゴクゴクゴク………
『飲んだよ………』
『ヒック………健太さん、本当に美味しそうに飲むんですねヒック………もう1本いきましょ………』
プシュ………
由紀乃はもう1本缶ビールを開けて健太に渡した。
『これ以上はヤバいって、由紀乃ごめんこれ以上は止めよう。』
『ヒックもう1本だけです。だから飲んで下さい。』
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