純情なだけに………

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次の日 夕方帰りの電車の中、内房線の列車の発車時刻が迫っていた頃 純司はボックス席に座っていた… 『やっと今日も終わった。帰りにロマンスの神様のCDも買ったし、今日は帰ろ帰ろ………』 健太は広瀬香美のジャケットを見ていた。 『この曲人気あるんだよな〜。売ってて良かった。』 健太は広瀬香美のジャケットを観てニヤけていた。 『ここ、座って良いですか?』 健太が広瀬香美のジャケットを見てニヤけている時に由紀乃が声をかけてきた。 『おっ………由紀乃 もちろんさ、一緒に帰ろうよ。』 健太は由紀乃に向かってにっこり笑って言った。 由紀乃は健太の真っ正面に座り、由紀乃も健太ににっこり微笑んだ。 『何を見てたんですか?………あっ、今人気の広瀬香美さんのロマンスの神様ですか。良い曲ですよね。』 健太は由紀乃にジャケットを渡して 『この曲聴いた時に直ぐに欲しくなっちゃってさ。』 『私も欲しくなっちゃいました。近々買いに行ってきます。その時は付き合ってくれませんか?』 由紀乃は広瀬香美のジャケットを健太に返しながら聞いてみた。 『もちろん良いよ。その時は誘ってよ。』 『ありがとうございます。その時はよろしくお願いします。』 健太はジャケットを鞄に仕舞い 『今日も部活だったの?パソコン部だっけ?』 『はい、部活でした。パソコン部ですよ。』 由紀乃は鞄を開けて何かを取り出して健太に渡した。 『これは………?って、書いてかる文章、タイピング系じゃん………』 『これ、部活で使ってる教科書です。』 健太は開いてるその教科書を何ページか見て 『うわ、難しそうだな〜………』 『覚えて普通にタイピングが出来ると気持ち良いですよ。』 『頭痛くなりそう………』 健太は教科書を由紀乃に返しながら言った。由紀は笑って 『健太さんらしいコメントですね。』 『由紀乃はそうやって人を茶化すんだから〜。』 健太は笑って言うと由紀乃も一緒に笑った。 内房線の発車時刻がやってきて列車が動き出した。
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