純情なだけに………

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二人は海岸に向かい歩き堤防に座り ………ザザー………ザザー………ザザー……… 潮騒の波音を間近で聞くと迫力があった。 『何だか、海を眺めてると落ちつくよね。』 健太は海を眺めながら言うと由紀乃も一緒に眺めながら 『本当ですね。学園が海の目の前ですから、休み時間に教室の窓からいつも海を眺めてましたよ。』 『海の目の前の学園………滅多にないんじゃないかな………多分だけど。』 由紀乃は立ち上がり 『今日は少し海が荒れてますね。』 健太も由紀乃が立ち上がった後に立ち上がり 『房総の海が静かって俺はあまり聞かないよな。』 由紀乃は遠くを眺めていたので健太は笑いながら 『そんな遠くを見てて外国でも見えるのかぃ?』 『外国………?見えたら嬉しいんですけどね。』 由紀乃も笑いながら答えた。 『魚見塚展望台に行ってみようか?太平洋が一望できるから。』 海を眺めていた健太は時計を見ながら言うと由紀乃は健太を見て 『海見塚展望台ですか。私は初めて行きますね。』 健太は由紀乃を見て 『ここの場所からだと、崖の道を登らないといけないけど、良いかな?』 由紀乃はにっこり笑って  『私はそれでも構わないですよ。』 今から行く海見塚展望台とは、2つの道があり1つは普通の道なのだが上り坂。 もう1つは2人が登る崖の道があり、展望台からは太平洋や鴨川市内、仁衛門島、鴨川松島を一望できる場所で景色は最高の場所。 2人は崖を登って行く進路を選んだ。
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