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一時間目が終わり休憩時間に入った。
やっと終わった〜、凄く長く感じたぜ。
ふぁ〜〜〜………
健太は両腕を頭の上に上げ伸びをした。
健太は彼女の方を見ると、やはり一人でうつむいたまま座っていた。
『上杉さんだよね。どうした?クラス替えしてずっと誰とも話しをしてないじゃん。』
健太は彼女の席の前の席に座って話しかけた。
彼女はうつむいたまま恐る恐るって感じに
『私、友達居ないし、だから別に良いの。それに楽しい事なんて何もないし………』
私の事を放っておいてほしい様な雰囲気で、別に何が良いのかわからないが、俺は何故か彼女の事を放っておけなかった。
健太は笑顔で彼女に
『それなら俺が上杉さんの友達になりたいな。駄目?』
彼女は健太の言葉に一瞬驚いた感じに見えたが、またうつむき
『私、地味だし暗いから友達になってもつまらないですよ………』
健太は彼女の言葉に笑って
『地味だとか面白いとかつまらないは自分自身が決めるんじゃなく周りが決める事だと思うよ。それとも俺が友達って迷惑かい?』
健太はわざと彼女にそう聞くと、またも驚き横に首を振り
『迷惑だなんてそんな事ないです………こんな私で良ければお願いします。』
健太はまたも笑顔で
『それじゃ今から友達ね。俺が上杉さんの事を楽しませるから、今からでも学園生活を楽しもうよ。』
そう言った後にポケットからガムを出して彼女に渡した。
『これあげるから、バレない様に噛んでね。』
『良いの?ありがとう。』
やっと彼女は笑顔を見せてくれた。
健太から貰ったガムを自分のポケットにしまった。
『永倉君だよね。私の為にありがとう………』
彼女は笑顔でお礼を言った。
健太は初めて上杉の笑顔を見ると一瞬ドキッとした。
笑顔が可愛い娘だな………
まぁ、俺の勝手な想像だけど、最後には彼女は喜んでくれたと思う
彼女の、名前は上杉 由紀乃。うえすぎ ゆきの、身長155のポッチャリ系で髪は肩ぐらいまでのストレート。地味だけど笑顔が可愛い印象かな。
それから数日間彼女と色々会話を交わした。
健太は上杉の席の前の席に座って
『上杉さんはどんな曲を聴くの?』
上杉は少し考えて
『う〜ん、チャゲアスとか光GENJIとか聴くよ。』
健太は笑顔で
『俺もチャゲアス好きだよ。尾崎豊も聴くかな。それと長渕も聴くよ。』
上杉も健太が同じ歌手が好きな事に嬉しくなり
『チャゲアス、気が合いますね。男の人は長渕さんが好きな人多いですよね。』
彼女はチャゲアスが好きだとか、千葉県の千倉町に住んでるとか、色々と話しをしてくれた。
………ただ、彼女は中学の頃の話しはなぜか教えてくれず、直ぐに話しを変えてきた。
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