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『さて、飲もうかな………』
ガチャ………
健太はカバンから飲み物を取り出して飲み始めた。
上杉は健太が飲んでる物に驚き
『それって………』
健太は笑って
『缶ビールだよって、そこまで驚かなくても………』
上杉はうつむいてしまい健太は上杉を見た瞬間、ドン引きされたかと思い焦って
『驚かせてごめん………もう由紀乃の前で飲まないから許してくれないかな………ドン引きしちゃったよね………』
上杉はうつむいたまま横に首をふり
『何か健太さんが羨ましいな………』
健太は上杉の言葉に
『俺の何が羨ましいのさ?』
上杉は窓の外の夜景を見ながら
『好きな事をやって楽しんでる健太さんが羨ましいんです。私には勇気がないから出来なくて………』
健太は笑顔になり
『何度も言うけど、俺が由紀乃の事を楽しませるから、一緒に楽しもうよ。』
健太の言葉に上杉は目から涙が溢れた。
健太は上杉の涙に
『また泣く〜、泣く事ないじゃ〜ん。泣くなって。俺が居るから大丈夫だから。』
上杉はハンカチで涙を拭きながら
『ごめんなさい………だってそんな事言われた事なかったし、健太さんの言葉が凄く嬉しくて………』
健太は笑顔で
『泣く事ないよ。笑ってよ。そうだ次の休みに遊ぼうよ。もし由紀乃に時間が空いていればだけど。』
『私とですか………?』
上杉は健太の言葉に驚き言葉を疑った。
健太は笑って
『やっぱりいきなり男と遊ぶのは駄目だよな。ごめんな。』
上杉は首を横に振り
『いえ、こんな私と遊んでもつまらないですよ。それでも良いんですか?』
『なぁ、自分の事をつまらないとか面白くないとかってしょっちゅう言うけど、俺は由紀乃と遊びたいから誘ってるんだ。二度とその言葉を使わないって約束してくれないか………?』
健太は上杉の口癖の様に使うその言葉を使わない様にお願いをした。
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