百物語の夜に

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時間が経つにつれ、怪談話は数を重ね、ついに百話目を向かえていました。 百話目を話すことになった私はみんなと過ごした三年間を思いながら、『血みどろのおじいさん』という自分が好きな怪談をみんなに気持ちを込めて話していました。 そして私が怪談の恐怖のオチを語り、ゾッとした凍りついた空気の中で百物語が終わりを迎えました。 私はみんなが見守る中、最後のロウソクの灯りを見つめ、百物語の終わりを感じながら、そのロウソクの灯りをふっと息を吹きかけて消しました。 その瞬間、辺りは暗闇に包まれ、部屋の中に不気味な静寂が訪れました。 そしてみんなが百物語の終わりに何かが起きることを期待していたと思います。 でも、結局、本当の怪は起きず、代わりに智則の乾いた声が静寂の中で響いたのです。 「何にも起きねぇな。 せっかくのオカルトサークル最終日なのによ」 そう言った智則が部屋の明かりをつけ、部屋が明るくなったと同時にみんなの緊張が解けて、部屋の中に笑い声が漏れました。 この日の楽しい思い出を最後に、オカルトサークルは解散するんだと思うと、少しだけさみしかったことを私は今でも覚えています。
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