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L05t 唯、君ヲ待ツ静夜…
あれからもう何万年の刻が過ぎただろう…
僕はまだ還らない彼女を待っている。
あの日消えてしまった彼女を。
どれだけ、人間界の行事を真似て着飾っても、彼女は還って来ない。
そして、今年も…
人間というのは奇跡が好きだと長年見てきて知った。
だから、彼女が微笑ってくれるように、Sn0wというものを部屋に喚んでみた。
何故人間はこんな冷たい氷の粒で喜ぶのか、僕には理解出来ない。
だけど、僕に手を差し伸べてくれた彼女が戻ってきてくれるのなら、人間の理解しかねる奇跡を与えよう。
何故いきなり、あの日
彼女が居なくなったのか、僕には…解ラナイ…。
――後、どれだけの歳月が経ったら、君ハ戻ッテ来テクレルノカナ?
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