自傷と私

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自傷と私

 初めてリストカットをしたのは中学二年のころだ。自分がどうしようもなく無力で、憎くて、いくつも傷をつくった。  それから高校に入っても、少し切ったか。  専門学校にいったときも、包丁で腕を切った。このときは医者にいった。  なにもかもが上手くいかずに苦しんでいた。  それでもと思い生活していたが、手首より腕の方が隠しやすいと思い、アームカットをしだした。  それから数年経った去年の誕生日、母親と喧嘩をし、「死ねっ!」と言われた。その言葉があまりにも重く、辛かったので、アームカットをした。お腹を切ろうかとすら本気で思った。何度も何度も切りつけて、気が済むまでやろうとしたが、それに気づいた母親に刃物を取り上げられた。手当てもしないと二時間ほど突っぱねていた。その間からも痛みは酷いし、血は手首まで伝ってくるしで、不快だった。なにより、存在を否定したくせに、「自分を傷つけるようなことは止めて!」などと言う。  意味が分からない。  だったら、存在否定などしなければいいではないか。  私は自分が嫌いだ。憎いくらいに。  理由は過去のことも含めて、自分が下した判断が、不幸しか起こしていないからだ。  誰かを傷つけ、自分も傷ついた。  でも、生きたい。  人はいつか死ぬ。けれど、最後まで生きたい。  傷ついても構わないから、生きる。  それが今年の目標だ。  できれば、誰も傷つけずに生きたいが、そうすると独りで生きなければならなくなる。  それは哀しいのでしたくないが、かといって、誰かがいるわけでもない。  ひとまず、その〝誰か〟に出会えることを願おう。
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