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死んだ三人は品行方正とは言い難かった。 この碧葉白百合学院に相応しくない。 碧葉白百合の生徒たるもの、品行方正でなくてはならないのだから。 でも、流石に学校内で粛清をするのはやりすぎだっただろうか。 校内に警察官が巡回するような事態になったりしたら、私の活動がしにくくなる。 幸いにも、私は教師たちに目をつけられていない。 だから、あと一人……。 朝の全校集会で、臨時講師が一人入ったと紹介があった。 長い黒髪の女はトロそうで刑事には見えない。 教員免許は大学でとったというが、教職についたことはないという。 そんな奴を臨時でも雇うなんて……そう思いつつ、私は計画の邪魔にならなければいいと切り捨てる。 あと少しなのだ。もう少し。私が卒業するまでの間に、あと一人だけ……。
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