エピローグ2

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 週末ごとに晶子達、青山家、片瀬家を回れれば、どうにか七月中に話はつくかもしれない。もし揉めたとしたら、入籍自体は同居開始よりも後で構わないわけだし……。 「それじゃ、指輪は後回しにして、挨拶周りと部屋探しを先にしようかな」 「あのさ……。優子さん、結婚式は特に考えてないの?」  結婚式。  正直なところ、あまり考えていなかった。というか、 「結婚式は、するとしても後回しかなぁって思ってたんだけど……。そんなにこだわりもないし、愛美ちゃん達のが終わってから考えてもいいかなって」 「あ、そっか。姉ちゃん達のが保留中なんだった」 「亮弥くんは早くしたい?」 「俺は……えっと俺は、優子さんに従うけど……」  何を遠慮してるのかわからなくて首を傾げると、亮弥くんが言った。 「ほら、プロポーズの時、結婚以外は全部譲歩すると、宣言したので……」 「ああ!」  そんなこと律儀に気にしてたんだと思って、なんだかかわいそうで、愛しくなった。 「それは、無しにしよう。私も亮弥くんの望みはできるだけ叶えてあげたいし」 「え、いいの?」 「もちろん。それに、私思ったんだけどね、二人の間のことは、亮弥くんの方が判断が正しいことが多い」  そう言うと、亮弥くんは笑った。 「そうだっけ?」 「そうだよ。亮弥くんのおかげだから。今の私達があるのは。だから、これからも頼りにさせてください」 「マジで? 俺にも優子さんに頼ってもらえることがあったとは……」 「すごく頼りにしてるよ。本当に、ずっと心の支えだし。ありがとう。本当に……私の側にいてくれて……」  伝えているうちに、急に感極まって、声が弱くなって、涙が……。
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