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どうすれば
こんなに怒ったのは初めてだ。・・・多分。
「シローナちゃん?いくら姫様でも、やっていいことと悪いことがあってねぇ」
パキ、パキと指を鳴らしながら、シローナに近づく。そして、シローナの腕を掴んだ。
すると、あろうことか、私の手も真っ白に!
「ギャアアアア!」
ズズ、ズズズ、と、手の平から肘にかけて、滲むように白色が広がり、瞬く間に真っ白になった。
「フフ、お前はあたしに触れられにゃ・・・ないのだよ」
噛みながら、シローナが胸を張って言う。
「何なのよ!?何でこんなことすんの!?」
私の質問にシローナは
「白がだぁいすきだから♡」
と答え、何度も杖を振る。その度に、電柱、道路、木・・・と白が滲んでいく。シローナが、私に杖を向ける。無茶苦茶だ。
「そぉーれ♪」
「うわっ!」
私は、後ろへ跳び、かろうじてそれを交わした。代わりに、私がさっきいたところの地面が白くなる。
どうすれば、どうすれば止められる・・・
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