96人が本棚に入れています
本棚に追加
「今更、そうゆうこと聞くの?」
三上さんが私の髪に触れているのが分かる。
「ちょっと聞いてみたかっただけですから。もういいです」
シャワーを浴びよう。立ち上がりかけたところで後ろから腰をとられる。
あれ、今、もしかして三上さんの膝の間に座っちゃってる感じ?
「ちゃんと好き。杏が思ってるよりずっと好き。結構、長いこと好き。こっちがそう言ってるのに、他の男とさっさと付き合い始めたと思ったら、いきなり結婚するわ。諦めようとしてたら、離婚して帰って来るわ、人の気持ち弄んで、どんだけの悪女」
「私に悪女という言葉はあまりにも縁遠いですよ」
腰に回る腕は緩まない。
「挙句が『好きですか?』とくるし」
「ごめんなさい、調子乗り過ぎました。飲み過ぎました」
「今日はさすがに見逃すの、無理」
ホールドされている腕に力がこめられたような気がする。
「シャワー浴びてきていいですか?」
「ダメ」
三上さんからのダメ出しは慣れてるけど、さすがにこれはヤバイ。
「三上さん?」
首筋にキスされたり、耳を甘噛みされたり。
このままはホントにマズイ?
「誘ったのは杏だから」
最初のコメントを投稿しよう!