はじまりの時

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まず、服を着ること。 それが第一。 起き上がると、 なんだか、お腹に違和感を感じつつ、鈍感な痛みがうずく。 もしかして、もしかしてなくても、 布団をめくると、擦れたような血の跡。 これは、確実に、何かを失ってしまったみたい。 21年間守り続けられた純潔のことを考えるより、 とりあえず、逃げること。 相手に責任なんて転嫁できるほど、私はいい女でもないし、 とりあえず、恥ずかしい。 昨日のことまるで覚えてないなんて。 ここはどこなんだろう。 パンツを履きつつ、相手がいつシャワールームから出るかわからない状況で、周りをみれない。 なんだか、広くて豪華だからホテル?よくわからんが、とりあえず、自分の服を確保して、カバン持って逃げるのみ。 やり逃げってこんな感じなの!? 思ってたのと違う!! エレベータの中でみた鏡越しの自分に呆れる。 髪を振り乱し、服もボタンがちぐはぐだし、 頑張った化粧は、パンダ目で、よれよれの脂ぎってて、本当に最悪。 というか、 返して~~~~~ 私の処女(バージン)!!!!!
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