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「なぜ、貴方は神を信じないのでしょう」  万人を優しく見つめていた灰色の双眸が、教会のステンドグラスを背に向き合った影を見つめた。悲し気な色を見せるその相手に、影が向けた視線は、しかし冷ややかだ。  彼らが崇拝する聖母像の足元にあり、影はその加護を拒むように返した。 「なぜ、貴方がたは─── こんなものを信じられるのですか」
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