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魔物部隊には、凶暴で獰猛な獣や、殺人鬼として名高い殺戮機械マシン、筋肉ムキムキであり強大な怪物など…強者達が揃っており、豪華魔物陣と呼んで申し分ない程の文句なしのメンツだった。
それらに必死に抗い、かなりのダメージを与えているのが人間ふたり…男性と女性だ。
夫婦だろうか、ふたりとも40代から50代くらいの中年で結婚指輪をはめている。こんな死闘の場に大切な結婚指輪をはめてくるなど、余裕のつもりだろうか。いや、いつでもこの指輪をはめてこその夫婦間の愛の証なのかもしれない。
男の方は重そうな大剣をふるい、厚く頑丈そうな鋼鉄の鎧を身にまとっていた。
一方で女は、大して物理防御力は高くなさそうな美しいローブを羽織っており、魅惑的な光を放つ宝石が散りばめられた高級そうな杖の魔力を巧みに操り、攻撃魔法から回復魔法まで、すべての魔法をマスターしていた。
そしてこいつら。
アタシは頭を抱えた。
「うっそー……父さんと、母さん……?」
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