俺たちの望むストーリーへ

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 認められんと俺が叫ぶと 「こっちの苦労も考えずにてめぇは描いているのか!?」  と、今度は敵の総大将(つまり魔王)が出てくる始末。そして、わいわいと議論を始めたのだ。そう、作者の俺を放置して…… 「あれだな。今回の修行の部分はこう、ただ森の中で出会ったモンスターと戦うのではなく、お前に感化された面倒な奴ってことにして」 「ふむ。その場合はカッコいい奴にしろ」  主人公・トムトムの言葉に注文を付ける魔王。おい、それってある種の八百長じゃねえのか。俺は心の中だけでツッコむ。 「そうねえ。うっかり私が惚れちゃうってのもいいかも」  さらにティナ、余計な恋愛要素をぶち込んでくれる。いいよ、そういうの。お前は所詮お色気要因。胸だけが目当てなんだよと、これもこっそりツッコミ。 「そうだな。初めは仲良くしていたというのに、そいつがパーティーの和を乱して、で、こいつ側の奴だって解ってくる!そしていざ、決闘!!この展開がいい」  おい、修行はどこに行った。俺はやはり心の中でツッコむ。そうなると、大幅に話数を使うことになる。果たしてそんな人間ドラマ中心の話が、冒険もの中心のこの漫画で受け入れられるのか。まず無理だろう。人気が落ちて打ち切りになる。ただでさえ、担当の粘りによって保ってるような漫画なのに。
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